講師の常識=生徒の常識、ではない
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こんにちは。
英会話ビギン 英会話講師のユキコです。
私は、生徒さんの理解度・レベルにあわせ
「英文法を2つの型に単純化」して英文法を教えることがあります。
これは、ビギン講師の方が講師セミナーで提唱されていた方法で、
英文にはいわゆる SVOの文型とSVCの文型の2種類しかないのだ、と
単純化して基礎英文法を指導する方法で
主にTrue Beginnerの方に有効な方法です。
たとえば、以下のような説明をしたとします。
英語の動詞はbe動詞と一般動詞の2種類しかなく、
■~は~である、のパターンならbe動詞
■~は~する(~を)のパターンなら一般動詞を使います。
(1) I am tired.
→ わたし=つかれている状態である。
‘~は~である’なので、be動詞を使います。
それに対して
(2) I study English.
→ 私は、勉強をする、英語を
→ ~は~する、のパターンなで、studyという一般動詞を使い、be動詞は使いません。
さらに、形容詞は一般的に状態を表すので
「~である」、のパターンだから、be動詞とともに使います、
ということを例文の口頭練習をしたりして確認していきます。
ところが、です。
こういった説明、練習の直後に
I am like chocolate.
I was enjoyed the party.
といった英文が飛び出してくることが、時々あるのが現状です。
‘like’ も’enjoy’も一般動詞なのだから、
be動詞は使わないって言ったのに、、と、
講師としては、思ってしまいますよね。
よく聞いてみると、この生徒さんは
■like= 好きだ
→チョコレートは‘好きな’食べ物だ、
あるいは、
■‘楽しい’(=enjoy)パーティー、
という発想で、
likeやenjoyが動詞だとは思わなかった、ということなのです。
ここで、ふと、likeやenjoyといった基本動詞が‘動詞’であることは‘常識’で、
特に説明しなくても‘わかること’、と思い込んでいた自分に気づかされます。
英会話を習いに来る生徒さんは、皆さん、
程度の差はあっても、英語に苦手意識があり、
その原因は基本の段階でつまずいた経験からくることが多いです。
それに対して、我々講師は皆、‘英語は得意’です。
この大きな立場の違いは、大きな‘常識’のギャップを生みます。
そして、このギャップを埋めるのは、初心者を指導する講師の大事な仕事なのです。
思いもかけない、生徒さんの間違い、つまずきに出会ったら、
自分自身が思い込みで教えてしまっている部分はないか、
見直してみることが大事になってくると思います。
about me: ユキコ先生
指導歴15年の英語講師。英会話ビギン マンツーマン英会話レッスン講師他、フリーランス英会話講師として活躍中。中堅英会話スクールを中心に自営の教室を開いた経験もある。TOEICや文法のレッスンに定評がある。