クイックトランスレーションを行うときの注意点
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こんにちは。
英会話ビギン、英会話講師のユキコです。
初心者の方のレッスンにおいて度々使われる練習方法に
日本語から英語にクイックトランスレーションをする、というのがあります。
単文(接続詞のない、主語と動詞が一つずつのもの)や、
ごく短い複文を日本語から英語に即座に転換するというものです。
この練習方法はTrue Beginner の方が、英会話を習い始めのころに有効です。
なぜなら、True Beginnerの方が習い始めの頃というのは、
中学レベルの英語もすっぽりぬけていて、
I am a student. There is a book on the desk. といった文でさえ、
なにを主語にしたらよいかすら思いつかなかったりするからです。
ただし、この練習方法は下手をすると、
英語がしゃべれる、とは、日本語から英語になおすことができることだ、
という勘違いをさせてしまう危険性があるので、
生徒さんの様子、上達の具合によって、中断したり、
再開したりとコントロールをする必要があるものです。
それでなくても、日本語→英語と訳しながら話そうとするために、
話せない生徒さんが多いので要注意です。
あくまでも、‘会話ができる’とは、おかれたシチュエーションの中で、
‘自分で単語、表現をえらんでいくことができること‘ということです。
つまり、レストランでコーヒーを注文する、というシチュエーションで
‘I’d like to have a cup of coffee’ と言えることであって、
’コーヒーを一杯ください‘という日本語を
’I’d like to have a cup of coffee.’ という英語に直すことができることではないのです。
最終的に、‘英語に訳す’のではなく、
その場にふさわしい主語動詞などを選びながら
‘英語を使う’ことができるようにするのが、ゴールだ、ということを、
常に頭の隅に置きながら、日ごろの指導をするように心がけるのが重要です。
クイックトランスレーションはその過程で、
ごく基本的な語順を習得する、あるいは、忘れてしまっている文法を思い出すための
手段にすぎない、ということを忘れずに日頃のレッスンに利用していくことが大変重要です。
about me: ユキコ先生
指導歴15年の英語講師。英会話ビギン マンツーマン英会話レッスン講師他、フリーランス英会話講師として活躍中。中堅英会話スクールを中心に自営の教室を開いた経験もある。TOEICや文法のレッスンに定評がある。