英会話講師コラム:会話に役立つビジョンを伝える、ということ
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こんにちは。
「英会話講師養成プロジェクト」のユキコです。
先日、こんなことがありました。
時間の読み方を教えるレッスン。
10時20分は? twenty past ten
10時40分は? twenty to eleven
生徒さんから次のような声があがりました。
”先生、pastだのtoだの、こんなややこしい時間の読み方を
練習しなければならないのですか?
それぞれ、ten twenty, ten fortyでいいではないですか?”
そうですね、確かにten twenty, ten fortyで何の問題もないです。
(特に、30分を過ぎると次の時間から引き算をしなければならないわけで、
確かにわずらわしいです。)
それでは、twenty past ten, twenty to elevenという読み方は
全く教えるだけ無駄なのでしょうか?
いやいや、そうでもないのです。
確かに、pastや、toを使った時間の読み方の導入は
時期を見計らってする必要がありますが、“教える意味はある”のです。
toは目的地に向かって、という意味があるのですが、日常の会話でも
I want to go America in the future.
などと言ってしまう生徒さんが
True beginnerは元よりFalse beginnerの方でも結構いるのです。
この、次の時間に向かって、という意味で
toを使って時間を読む練習をする、ということは
こういった感覚を養うことにもつながります。
また、pastは、少し会話に慣れてくると,
道順を教える授業などで、walk past the building, というふうに、
~を通り過ぎて、といった意味で使う練習をするので、
時間の読み方のところでpastを使って’時間’を過ぎて、という概念に触れることは、
とても大事なことです。
なので、私は生徒さんに、toやpastを使った時間の読み方を練習することは
必ず先々の英語学習に役立っていくのだ、
とお話ししてモチベーションを維持しながら、練習をしていただいています。
常に生徒さんには今、自分がやっていることがどのように役立つか、
ということを意識していただく、というのは大事なことですよね。
教えるほうとしても、近視眼的に今やっていることを
生徒さんが完璧にこなせるように練習させる、というよりも、
今、練習させていることが、実際の会話にどのように役立っていくのか、という
ビジョンを頭において教える、ということが大事だと思います。