採用される人材とは〜講師としての適正(レッスンの行い方)
前のページでお話したように、レッスンのターゲットを説明し、
生徒が内容を理解をしたら、その後は定着のための練習を行います。
ポイント3:練習方法は適切か
練習の方法としては様々な方法があげられますが
やはり王道である「パターンプラクティス」は行ったほうが良いでしょう。
パターンプラクティスとは、 「ターゲットセンテンスを用い、
単語を少しずつ変えながら繰り返し練習をさせる」方法です。
単純練習ですが、考える時間を最小限に抑えることができるので時間を節約できますし、
また反復練習を通して生徒の口からスムーズにターゲットセンテンスが出てくるようになります。
たとえば、本日のターゲットが現在完了形(経験用法)であると想定します。
ターゲットセンテンスはHave you ever + 過去分詞〜? です。
その場合、このように進めます。
- 講師: see a ghost
- 生徒: Have you ever seen a ghost?
- 講師: play the piano
- 生徒: Have you ever played the piano?
- 講師: buy a car
- 生徒: Have you ever bought a car?
単語を入れ替えるだけでいいので、生徒はあまり考える必要がなく、
ターゲットセンテンスに多く触れることができます。
ただし、テキストを見つめたままの練習ではなく、
できるだけ顔を上げ講師の顔を見て話せるようにカードなどを用意すると良いでしょう。
(デモレッスンの際には、カードは用意できないので板書をしたり、
自ら動いてアクションをするなど、動きをつけましょう)
また、使用する単語はあくまで
生徒の興味にあったもの、会話で頻繁に使われるものでなくてはなりません。
導入する単語ですが、全てを新しい単語とするのではなく、
以前出てきた単語を織り交ぜながら繰り返し定着を図りましょう。
生徒は「覚えていた!」「使えるようになった!」という感動でやる気を起こすものです。
ポイント4:褒め方、間違いの直し方は適切か
「褒め方」「間違いの直し方」の2点は
これまでご説明した課題の提示、練習の行い方とともに最重要事項です。
なぜなら、レッスンはあくまで生徒主体でなくてはなりませんが、
これらの2点は生徒の発話に対して講師が行うフィードバックだからです。
講師の説明、アウトプットのほうへ より注意を注ぎがちですが、
実際は生徒のアウトプットに対する講師の対応のほうが
雰囲気を作り生徒にやる気を持たせるために大事なことなのです。
- 生徒が発話をしたときは必ず何らかの相槌を入れましょう。
Perfect! Good Job! Exellent! など、
「その内容であっている、大丈夫ですよ」ということが生徒に伝わるようにしましょう。
-
生徒が間違った英語で話した場合の対応は生徒の性格や状況によって異なります。
- (1)発話を重視し指摘はそれほど行わない
- (2)ある程度の会話が終わった時点で、間違った部分を書き出し話をする
- (3)講師が正しい英語を自然とリピートして生徒に気づかせる
- (4)レッスンがすべて終了した時点で 書き出した内容を話してみる
など様々な方法がありますが、生徒の性格やニーズ、状況によって対応を変えましょう。
間違いを指摘しすぎるのも、また 全く指摘しないのもよくありませんのでバランス、タイミングが大事です。
以上、「ターゲットの練習方法」「褒め方、間違いの直し方」について説明いたしました。
次回は、「板書の仕方」「目線の配り方」など細かいテクニックについて触れてみたいと思います。お楽しみに!
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- 2. 採用される人材とは〜講師としての適正(レッスンの行い方)前編
- 3. 採用される人材とは〜講師としての適正(レッスンの行い方)中編
- 4. 採用される人材とは〜講師としての適正(レッスンの行い方)後編
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